四谷大塚の口コミ


特徴

小規模の準拠塾が多数あるため、テストの母集団には非常に優秀な上位層から中堅~下位層まで幅広く在籍しています。自社制作のテキスト「予習シリーズ」は完成度が高く、中堅から下位層でも質の高い学習ができていましたが、近年、カリキュラムが変わって、難易度と進行速度が大幅に上がったため、上位層でなければ、質の高さを維持できなくなっています。首都圏で子ども時代を過ごした共働き世代にとってはなじみのある塾とも言えますが、一昔前のイメージとは大きく変わっていることを心得ておきましょう。

 

 「四谷大塚は、SAPIXなどに比べると、親が教えなければいけない部分は少なく、共働きファミリーには合っているかもしれません。ただし、大人の目が光っていないと勉強をさぼるタイプの子にはあまり向きません」(小川先生)。真面目にコツコツと取り組める子であれば、仕事を終えてからのチェックで、ある程度の学習成果を導いてあげることができるでしょう。

 

出典: 日経DUAL

 

 


四谷大塚

 

中学受験の老舗である名門塾です。
テキストの「予習シリーズ」は評判がよく、早稲田アカデミーや栄光ゼミナールでも使用されています。
ベテラン講師が多く、安定感のある塾です。
ただし、近年は御三家をはじめとする上位校の合格実績が伸び悩んでいて、生徒数の減少が目立ちます。
中堅校を目指す生徒には適した塾ですが、上位校を目指す生徒には物足りなさがあります。
いずれにせよ、上手く活用することで十分に上位校も狙えるので、塾を上手く活用してほしいと思います。

出典: 中学受験 塾別学習法

 


 四谷大塚は1954年に創立という長い歴史を持つ、いわば中学受験では老舗の存在として、今も多くの生徒さんが在籍しています。2006年に東進ハイスクールを経営するナガセの傘下となったことで、今後の運営・実績にどのような変化が出てくるかが注目されます。

 

★メリット 

四谷大塚と言えば、上記にもありますように他塾にはない伝統が挙げられますが、最大の魅力はテストとテキスト、と言えるでしょう。 テスト:もとはテスト会としてスタートした四谷大塚ですので、毎週行われる『週例テスト』や、6年生の9月から4回にわたり実施される『合不合判定テスト』は確かな定評を得ています。特に『合不合』は、志望校判定のための模試としては、最も信頼できるテストとして、四谷大塚や提携塾に通っている生徒さんはもちろん、サピックスの生徒さんも受験します。このサピックス生の参加により、高い偏差値の信憑性がより確かなものになっていると言えます。

 

『週例テスト』は、レベル別に4つのコースにわかれており(上位からS・C・B・A)、入塾テストやその後の組分けテストでコースが決まります。最近では「復習ナビゲーション」と呼ばれるシステムが導入され、週例テストを受けた翌日には採点済みの答案がインターネットで返却、合わせてVOD(ビデオ・オン・デマンド)と呼ばれるインターネットを利用しての解説授業が実施されるかたちとなっています。パソコンを使ってのインターネット授業では一日の長のある東進ハイスクール(ナガセ)が株主となったことのメリットが出ていると言えるでしょう。

 

ただしテストコースについては、コース内順位が毎週はっきりと出てしまうことがあります。Sに上がったはいいけど、偏差値30という数字にモチベーションが下がるということも起こり得ることには、十分に気をつけておくべきでしょう。

 

テキスト:四谷大塚では『予習シリーズ』を主要教材として、その他『演習問題集』『サブノート』『計算と一行問題集』など、科目によっていくつかの副教材があるかたちになっています。どのテキストも無理ない問題構成、充実した解説などから、非常に高い評価を得ており、他塾の生徒さんでも活用することも多くあります。特にメインテキストの『予習シリーズ』は、中学受験生ならば誰しもが耳にしたことのある、メジャーなテキストです。『予習シリーズ』の「予習」とは、かつての日曜テストの予習、という意味で、テキストの構成は授業があって初めて成立するような、予習のためにつくられているかたちではありません。よりイメージがしやすいようにカラーで写真も豊富になっており、特に理科・社会が苦手な生徒さんにとっては、理解を進められる効果があります。

 

また、6年生の夏以降からは『四科のまとめ』がフル回転の活躍をすることとなります。その中でも社会・国語の『四科のまとめ』は、これまで習った範囲の総復習や理解度チェックに極めて有効な、受験の必須アイテムとなります。

 

★デメリット 

 長く中学受験を牽引してきた四谷大塚ですが、最近数年間の実績においては、サピックス・日能研に大きく水をあけられた結果になっています。テキスト・テストともに高いレベルを有していますが、偏差値上位の生徒さんを他塾に取られているような印象もあります。他塾と比べても講師陣の平均年齢は高く、指導力そのものが低下しているとは想像し難いのですが、YT提携塾の早稲田アカデミーがグループの筆頭に上がるのではないかとも思われる勢いを有していることからすると、ますます四谷大塚の存在感が脅かされていると言えます。生徒さんが相性のよさを感じていて、少しずつでも成果が上がっている場合は問題ありませんが、成果が上がっていないのに、「伝統ある四谷大塚なのだから、預けていれば大丈夫」といった考え方のままでいることはとても危険です。中学受験塾の勢力図が大きく変わっていることをしっかりと意識するべきでしょう。

 

 また、四谷大塚の最大の特徴であるテストについても、その取り組みには注意が必要です。通常の復習テストは満点を取ってもおかしくない内容で作られていますが、週例テストの場合、平均点が50~60点に設定される、かなり厳しい内容と言えます。そこで解けなかった問題に悔しさを感じない生徒さんは、せっかくのテストからも何も学ぶことができなくなります。テストを教材として、積極的な姿勢で学習に臨むことが必須の条件になります。加えて、週例テストに過大に依存してしまうことにも落とし穴があります。テストで出た問題はしっかりと復習をする一方で、出なかった問題は振り返らないままになってしまう、といった習慣が身についてしまうと、理解度にムラができてしまうことにつながります。テストは復習教材として大いに有効ですが、ただ受け身でいるだけでは効果がないことに十分注意しましょう。

 

転塾について 

★四谷大塚→他塾の場合 

 上位校を志望しているためにより先を行くカリキュラムで演習したい、といった理由でサピックスへ、より安定したシステムの後ろ盾がほしいという理由から日能研へ、同じYT系でも塾とのより密度の濃いコミュニケーションをはかりたいなどの理由から早稲田アカデミーへ、それぞれ転塾を考えることもあるでしょう。早稲田アカデミーであれば、同じテキストを使用しているために、時期などをあまり考慮する必要はないでしょう。ただし、サピックスへの転塾では時期は要注意です。サピックスは進度が早いので、新6年生になる年度の切り替わりで入塾しても、既存の生徒さん達との差をうめるのが難しく、結果クラスも上げづらくなります。サピックスへ転塾するのであれば、できるだけ早く、5年生の夏くらいまでには入塾することが必要です。日能研への転塾時期は、講習明けでカリキュラムが変わる時期に移る方がスムーズに対応ができます。リミットとしては新6年生になる年度替わりの時期と考えるべきでしょう。

 

★他塾→四谷大塚の場合 

 中学受験きってのメジャーテキスト『予習シリーズ』、模試として高い信頼を得ている『合不合判定テスト』を有し、また営業色の強すぎない落ち着いた雰囲気にも魅力を感じて、他塾から四谷大塚への転塾を考えることがあるでしょう。その場合には、できるだけ5年生の夏休み前後や、遅くとも6年生への年度替わりなど、カリキュラムの切り替わる時期を選ぶようにしましょう。サピックスのようにカリキュラムがかなり先を進んでいる塾からでしたら対応はしやすいかもしれませんが、できるだけカリキュラムの初めから在籍をしてペースをつかむことが必要になります。特に塾内テストですが、日能研のカリキュラムテストが4年生までは2週に1回のペースであるのに対し、四谷大塚では4年生から週例テストが毎週行われます。このペースに慣れている既存の生徒さん達に引けを取らないためにも、できる限り早めに入塾をしましょう。

 

★合不合判定テスト 

 初めて合不合判定テストを受ける際には、気をつけるべきことがいくつかあります。まずは問題量が多いこと。これまでYT系のテストに慣れていた生徒さんでも、その量には戸惑い、また上位校を目指す生徒さんでも、算数で解かないままの問題があるくらいです。入試本番さながらの時間配分の練習としての意識も持って臨みましょう。またテストの時間割が、これまでは算数と国語、理科と社会の間には休憩が入らないかたちとなっていました。知らずに(監督官の注意を聞かずに)受けた生徒さんは、算数を悠々と解いていて、気がついたら国語が50分のはずが20分しかなくなった、といった事態も招きかねません。年に4回しかない大事なテストです。十分に注意をしましょう。

 

★志望校対策 

 6年生の11月には『学校別判定テスト』も実施されます。日程的にサピックスの学校別オープンと近くなり、特に指定された学校は偏差値上位校が多くなることから、若干サピックスオープンに生徒さんが流れることはありますが、それでも入試問題からシミュレーションされた内容ですので、極めて有効です。また、6年生の9月からは、日曜日に『学校別対策 特別コース』が開催されます。最難関校対策の『特別コース』、難関校対策の『特訓コース』、難関~中堅校対策の『入試実戦特訓コース』の3つに分かれ、『特別コース』と『特訓コース』には選抜試験があります。『実戦コース』も対象校が幅広くあることもあり、多くの生徒さんが集まっています。

 

出典: 中学受験!パパとママの勉強部屋

 

 


四谷大塚で困ること 

このページでは、お子さんを四谷大塚に通わせている親御さんために情報を提供します。

四谷大塚の問題点、生徒が困ること、伸び悩む原因などを列挙しています。

以下の問題をご家庭内で解決できない場合は、プロ家庭教師をご活用ください!!  

 

1.テキストの問題数が少ない

予習シリーズは優れたテキストです。

ただし、問題数はかなり少なめになっています。

予習シリーズ以外のテキストでそれを補うわけですが、どうも塾の方から十分に課題が出ていないようです。

例題が豊富で講師の質も高いので、何となく問題が解けてしまうのですが、問題数が少なくては定着しません。

四谷の生徒は他塾に比べて問題数が少ない分、実力が十分についていないのではないでしょうか。

また、予習シリーズで抜け落ちている問題が、そのままになっているようにも思います。

予習シリーズは圧倒的に優れたテキストであるだけに、それ以外のことが疎かになっているように思うのです。

予習シリーズに加えて、自由自在や応用自在などで肉付けしたいところです。

特に、理科と社会は問題が少なすぎます。

6年では「四科のまとめ」で問題を解きますが、これも問題数が多いとはいえません。

ご家庭で対策が必要でしょう。

  

2.クラスの人数が多い

四谷大塚は講師が全員社員です。

ベテランが多く、極めて質の高い講師の指導を受けられます。

しかし、日々の学習のきめ細かい指導はあまり期待できないでしょう。

1クラスの生徒数が30人ほどで、栄光ゼミナールなどに比べてやはりチェックが行き届いているとはいえません。

特に試験の間違えた箇所の直しは、抜けが目立ちます。

個別塾ではないのだから当然といえば当然なのですが、やはり少人数の塾と比べるとフォローが少ないように思います。

とはいえ、講師の質の高さは魅力なので、細かいところを自分で復習できる生徒にとっては最適の塾だともいえます。

また、他塾に比べてベテランの講師なので、質問しやすく説明も上手のようです。

クラスの人数が多くても意欲のある子にとっては問題にならないでしょう。

ただ、自分から質問できない生徒にとっては、その良さを活かしきれないかも知れません。

目的を持ってしっかりした生徒に向いた塾です。

きめ細かいフォローを求める御家庭には、地域密着の準拠塾の方が良いかもしれません。

  

3.試験の解説が少ない

これは他の塾にも当てはまりますが、試験の解説は少ないと言わざるをえません。

自分で間違えた問題を復習するのは難しいでしょう。

塾での解説も、すべての問題までは手がとどきません。

他塾であれば個別指導を勧めますが、四谷ではそれがないので生徒も困るでしょう。

試験の解説を見ながらの復習は、厳しいと思います。

しかし見方を変えれば、例題の多い予習シリーズを見ながら復習できるので、良い復習になるとも言えます。

とはいえ、やはりテストの解説は多い方が良いはずです。

他塾も含めて、塾はそこに費用をかけたがりません。

塾で十分に理解できない場合、ご家庭でのフォローが必要になるでしょう。

  

4.最下位の生徒が上がれない 

サピックスなどに比べてクラス分けが細かくないので、最下位から抜け出せない生徒が目立ちます。

テキストの予習シリーズは例題が豊富なのですが、その例題の解説そのものがやや大人向けになっています。

下位の生徒では、解説を読んで理解するのが難しい場合があるはずです。

小学生の言語能力では、空回りするかもしれません。

それでは、いつまでたっても成績は上がりません。

テキストの内容を解説する大人が必要になるでしょう。

中学受験の場合、生徒の1人の力ではどうしようもない場合があります。

その事態は必ず避けなければなりません。

テキストがある程度の理解力を前提にしているので、市販の平易なテキストで補うと良いかもしれません。

また、「計算と一行問題」を徹底して反復することで、計算力をつけてみるのもお勧めです。

最下位の生徒は計算力に問題がある場合が多いからです。

しかし、四谷のテストは計算問題が少ないので、文章題の強化も必要です。

  

5.御三家や早慶附属対策が不十分 

SAPIXでは御三家対策が手厚く受けられます。

早稲田アカデミーは早慶附属対策に定評があります。

四谷の場合はそれらが弱いように思います。

予習シリーズは偏差値55~60の生徒には必要十分のテキストですが、それ以上の学校を目指す場合には不十分です。

四谷は良い意味で、中堅校に最適の塾といえます。

その点では日能研に似ています。

重要なのは、上位校を目指す場合に、志望校の対策を自分でできるかどうかです。

特別に、どの学校に通すのが得意かという売りがない分、その対策は各家庭に委ねられているのです。

過去問を各家庭で分析して対策をしてほしいと思います。

開成や櫻蔭を目指す場合、塾のテキストでは問題数が不足するかもしれません。

塾の課題とは別に、いろいろな過去問で補ってください。

御三家受験は圧倒的な量の問題を解く必要があります。

  

6.既習単元の復習がしにくい 

受験は全範囲をまんべんなく勉強することが求められます。

四谷のカリキュラムを見ると、その穴埋めが不十分に思えます。

例えば、日能研では小6になるとメモリーチェックのような平易なテキストで総復習をします。

これは極めて有効です。

四谷でも「四科のまとめ」を使用しますが、これは良い問題集ですが、平易とはいえません。

偏差値50前後の学校を目指す子は空回りするかもしれません。

また、A問題を解いているレベルの子には厳しいでしょう。

また、予習シリーズは解説が豊富で復習しやすいですが、コンパクトとはいえません。

日能研が市販している、ベストチェックとメモリーチェックなどを使用すれば、偏差値50くらいを目指す子には有効です。

四科のまとめは、偏差値55~60の学校を目指すお子さんにお勧めします。

 

 

7.国語のレベルが高すぎる

 四谷大塚は中堅校に強い塾ですが、例外的に国語だけがハイレベルになっています。

特に5年の予習シリーズは、レベルが高くなっています。

中学受験で国語は最も自学自習が難しい科目です。

四谷の生徒で最も苦労するのが国語です。

下位の生徒は完全に国語の勉強が空回りするはずです。

国語はやや簡単めな文章をじっくり読み解くのが重要ですが、四谷の国語は国語が得意な生徒以外は難しいと思います。

私の指導した生徒の場合、小6の時に小5の予習シリーズの国語を復習させました。

それでも偏差値50の生徒にピッタリの難易度でした。

繰り返しますが、国語は簡単めな文章をじっくり読むことが重要です。

四谷の国語は上位校向けなので、中堅校・下位校を目指す場合、注意が必要です。

なお、国語の知識分野のテキストがやたら多いので、どこを削るか考えなければなりません。

四谷の国語のテキストをすべてやれば、開成や筑駒も怖くありません。

国語だけはSAPIXと変わらないレベルにあるといえます。

それを知った上で、塾を有効活用してみてください。

  

8.先生の覇気がない 

御三家と早慶附属などに関して言えば、四谷の合格実績は落ちています。

SAPIXや早稲田アカデミーに、合格者を奪われているようです。

すべての生徒が上位校を受けるわけではないので、それを絶対視する必要はありません。

しかし、早稲田アカデミーの講師のような元気がないのは問題かもしれません。

四谷の先生は、落ち着いた雰囲気の先生が多いといえます。

それを好む生徒ももちろんいるでしょう。

しかし、先生の情熱はやはり必要でしょう。

早稲田アカデミーが、あれだけ合格実績をあげていて、同じテキストの四谷が伸び悩むのは、覇気がないといわれても仕方ありません。

しかし、体育会系の雰囲気が苦手な子には向いているといえます。

また、無理をせず中堅・下位校に進学したいお子さんにも向いているでしょう。

とはいえ、やはり一般的には元気の良い先生が求められているのではないでしょうか。

実績をあげるには、先生が情熱を持って生徒に接しなければなりません。

先生が本気にならなければ、生徒は本気になれません。

この点では、やはり早稲田アカデミーなどに比べ、問題があるように思います。

  

9.コース間の問題のレベルに差がありすぎる 

四谷は大きく3つのコースに分かれています。

下位のAコースは問題が簡単すぎますし、上位のCコースは難しすぎるように思います。

小6の夏以降なら、それでいいのですが、小5であの差はいかがなものかと思います。

成績によって問題に差をつけるのはもちろん必要です。

しかし極端であってはいけません。

日能研のカリキュラムテスト(カリテ)であれば、下位の子は基礎と共通問題を、上位の子は共通と応用問題をやります。

つまり、どの生徒も共通問題をやるのです。

これは必要なことです。

四谷のテストは、やや難易度に差があるようです。

特にBコースの生徒がCコースに上がった場合、応用問題に手が出ないのことが予想されます。

テキストに差がない分、配られるプリントで応用を解かねばならず、解説がないために空回りするのです。

Cコースを維持するのはなかなか大変で、小5で疲れてしまう生徒もいます。

カリキュラムの不合理を改善してほしいと思います。

 

 10.記述問題が少ない 

四谷の合不合判定テストは記述が少なくなっています。

今、上位校は記述形式の割合が増えています。

SAPIXの強さは、そのテストの記述問題の多さにもあると思います。

四谷は国語はともかく、他の3科目のテストの記述の割合が少ないのです。

上位校の多くは記述形式の問題で生徒の思考力をみます。

その流れは変わりません。

合不合の算・理・社は記述が少ないので、上位校受験者は受験直前期に戸惑うはずです。

上位校でなくても、公立高校附属中学を併願する場合など、記述の訓練はやっておいた方が良いでしょう。

どの学校を受けるにせよ、記述問題で大きな差がつきます。

生徒に記憶力だけでなく理解力があるかどうかを知るために、出題者も配点を大きくするのです。

対策をとらない手はありません。

ぜひ、記述対策を各自で行ってほしいと思います。

 

出典: 中学受験の塾情報

 

 


四谷大塚用語集

 

 あ行

【演習問題集】 

 『予習シリーズ』の内容に合わせた問題集。1学年につき上下巻あるが、6年は上巻のみで、6年の下巻に対応するものとして『実力完成問題集』に名称が変わる。『演習問題集』は4教科ともに存在するが、『演習問題集・基本編』は算数・国語のみ、『演習問題集・応用編』は算数のみとなる。

 

 

 か行

【学校別判定テスト】 

 学校の出題傾向に合わせた内容で、より具体的な傾向対策を目的としたテスト。毎年11月頃に実施される。平成20年の対象校は「開成・麻布・武蔵・駒場東邦・桜蔭・女子学院・雙葉・フェリス・慶應中等部・筑波大附属駒場・栄光学園」の11校。サピックスの『学校別サピックスオープン』と同じ趣旨だが、サピックスでは上記学校以外に「早稲田・早実」が対象とされている。

 

【教材購入】 

 四谷大塚の教材は、以前までは各校舎で購入することができたが、平成21年より、校舎で購入することができるのは中野校舎のみとなり、それ以外はインターネット販売となった。発注してから手元に届くまでの時間のロスが僅かながら発生してしまうことに。システム変更後、窓口の職員の人数が減っている校舎が多い。

 

【計算と一行問題集】 

 算数の基本補助教材。その名の通り、計算問題と基本問題が掲載されている。苦手分野対策や、計算のスピードアップを目的として利用されるケースが多い。問題のレベルとしてはすべて基本範囲で、問題数が1ページに10問となるため、時間制限を設けたテスト形式で進めるなど、活用方法も幅広い。

 

【月謝】 

 四谷大塚の月謝システムは入会金が21、000円で日能研とサピックスの中間の金額で、月謝は6年生の4教科で50,400円。この他、月会費が1,575円となる。テスト代・テキスト代は含まれていることに注意が必要(日能研は含まず、サピックスは込み)。結局は年間を通さないと他塾との比較はできないが、トータルして塾選びの要素とすべき程の違いはない。

 

【公開組分けテスト】 

 『予習シリーズ』の10回分を範囲として実施され、四谷大塚に通っていない外部生も受験することができる。外部生に関しては、テスト結果で到達したレベルのクラスに入室することができる。4、5年生は年に3回、6年生は5月、8月の2回実施される。

 

【合不合判定テスト】 

 四谷大塚が実施する、志望校判定のための公開模試。日能研の『センター模試』、首都圏模試センターの『統一模試』と合わせて「三大模試」と呼ばれる中で、受験者数、偏差値レベルともに随一の信頼度を得ている。四谷大塚、提携塾の生徒以外にサピックス生が参加してくるために、偏差値レベルが上がるとも言われる。9月から12月まで毎月1回、計4回行われる。テスト時間の構成などがやや独特のため、9月の第1回は力を出し切れない生徒が多い。これまではテスト返却まで時間がかかっていたが、『e-四谷大塚』(【e-四谷大塚】参照)の導入でより早期に確認できるようになる。それでも12月の最終回返却時には、ほぼ志望校が決定しているケースが多いため、11月の第3回が大きなポイントになるとも言える。

 

【合不合判定予備テスト】 

 『合不合判定テスト』の前に行われる予備テスト。第1回が4月に、第2回が7月に行われる。第1回テストについては、4月の時期からすると難しい問題が出題されるため、結果に一喜一憂するよりも、テスト後の課題を見出すためのテストとしての位置づけになる。ちなみに『合不合予備』については、サピックス生は日程が合わず通常は受験しない。

 

 

 さ行

【週報】 

 『週例テスト』の結果が発表される会報誌。テストコース別に発行され、学校情報、週例テストの成績、偏差値、順位一覧表、成績優秀者一覧表などは掲載される。特に注目を集めるのは個人の偏差値と、順位一覧表になる。成績優秀者一覧表に名前が出ることは、「『週報』に載る」という言い方がされ、週例テストを受けるうえでの目標でもあり、大いなる名誉にもなり、モチベーションアップにつながる。

 

【志望校別サピックスオープン】 

 サピックスが実施する6年生向けの公開テストのひとつ。4月・5月に実施され、四教科ともにA、Bタイプの問題が用意される。合計で5時間強にも及ぶのだが、昼休み以外は2時間以上、休みなしで取り組まなければならない。前日にマンスリーテストがあることもあり、体力的にもハードなテストとなる。結果は志望校別に合格可能性が%で算出される。

 

【週例テスト】 

 四谷大塚と提携塾の生徒が毎週受けるテスト。内容としてはその週に演習した単元の復習となる。かつて四谷大塚がテスト会であった頃から伝統的に行われているテストで、塾には通わずに、このテストだけ受けるという受験生もいる。テストコース(【テストコース】参照)が分かれており、コースによって難度が異なる。結果の偏差値もコースごとに出される。

 

【週例テスト問題集】 

 四谷大塚で行われる『週例テスト』(【週例テスト】参照)をまとめた教材。算数・理科・社会で各上下巻構成となり、国語は著作権の関係などで発刊されていない。週例テスト以外にも『合不合判定テスト』『合不合予備テスト』(【合不合判定テスト】【合不合判定予備テスト】参照)も掲載されるので、それぞれのテストを受ける前のシミュレーションとして有効に活用することができる。テストコースによって、問題がレベル別に分かれているため、状況に応じて演習することができる。。

 

【全国統一小学生テスト】 

 四谷大塚が実施する、小学3、4、5年生対象の全国規模の学力テスト。平成19年からスタートし、既に3回が終了。平成20年11月実施の第3回には全国2000の会場に80000人近くの受験者が集まった。平均点を55~60%の正答率とするテストなので決して簡単な問題は多くない。全国で比較すると関東地区とその他の地域で、平均点で24点もの開きが出る結果となった。四谷大塚としては、本テストを受けた生徒を四谷大塚ならびに提携塾への入塾につなげたいという意向がある。

 

 た行

【テストコース】 

 『週例テスト』をレベル別に分けたコースで、上位から「S・C・B・A」と分けられ、どのコースに所属するかは、入塾テストやその後の組分けテストで決まる。教室のクラスとは別になる。コース別に偏差値が出るため、CコースからSコースに上がったが偏差値は下がった、といった現象は当たり前のように起こる。成績としては上位コースに入れるが、現状のコースにとどまるといった選択は、教室と相談のうえ可能。

 

【通信くらぶ】 

 四谷大塚の通信教育システム。『予習シリーズ』を一週間学習した後に、『週例テスト』とおなじ内容の『確認テスト』が送られてくる、といった完全四谷大塚準拠型のカリキュラムになっている。4~6年生を対象としており、1~3年の低学年を対象とした『リトルくらぶ』も存在する。

 

 な行

 は行

【復習ナビゲーション】 

 四谷大塚が実施する、インターネットを使ってのテスト復習システム。週例テストの結果が24時間以内に返却され、講師による「VOD(ビデオ・オン・デマンド)授業」が行われ、さらに復習問題が提供される、といった流れ。日能研のDI採点にビデオ授業まで追加したような形態だが、こうしたシステム導入には、通信授業に定評のあるナガセが株主となったことが大きく影響している。

 

【プリバート】 

 サピックスの個別指導部門。基本的に講師1人に対して生徒2人のスタイルになっている。授業時間は1コマ60分で、授業料は1年生から6年生まで一律。同じ個別でも、日能研ユリウスが1対1のコースも選べる点、授業料が学年や回数によって変動する点、1コマの授業時間が90分である点など、細かな違いはあるが、授業料としては年間通して見なければ、どちらが得とは言い切れない。いずれにせよ、生徒個人の特性を見ての進度となるメリットがある一方で、集団の緊張感はないので、周りに流されると授業にならないリスクは十分に考慮すべきである。

 

 ま行

【マンスリーテスト】 

 月に1回行われる塾内テスト。同じ塾内テストでも日能研のカリテや、四谷大塚の週例テストとは異なる意味合いを持つ。毎週と毎月、といったペースの違いだけではなく、ひとつのテストでクラスが決定することになるという重み。サピックスではどのクラスに所属しているかの違いが他塾より大きい傾向がある。その月に演習した内容なので範囲は決まっているが、受ける生徒の緊張感が公開模試並みになることがある。

 

 や行

【予習シリーズ】 

 四谷大塚のメインテキストであり、かつ中学受験で確固たる地位を誇るメジャーテキストとも言える。四谷大塚や提携塾以外に通う生徒でも、科目によっては自宅学習に活用することが多い。もとより四谷大塚がテスト会であったことから、自宅学習で確実に理解できるようにと、解説が極めて丁寧で細かく記載されている。また、理科・社会はカラー刷りで写真が多いことで、取り組みやすさに定評がある。

 

【四科のまとめ】 

 『予習シリーズ』の知識分野を1冊にまとめた教材。知識問題の総まとめとしての効用が極めて高く、他塾の生徒も秋以降に活用するケースが多い。問題量が多いため、解答のみで解説がないという点はあるが、総復習用としては問題ない。社会は特に情報が充実しており、直前対策まで有効である。毎年データが更新されて、7月に発売される。

 

【よっくん防犯ブザー】 

 四谷大塚に通塾する全生徒に配布される防犯ブザー。四谷大塚のメインキャラクターである「よっくん」のフィギュアがついている。有効な防犯グッズと思われるが、四谷大塚のHPではあまりフィーチャーされていない。防犯ブザーに限らず、四谷大塚のHPでは日能研やSAIX(サピックス)と異なり、「安全と安心」のコーナーが、なぜか全面に出ていない。

 

【四谷大塚直営校】 

 四谷大塚の本体とも言える直営校は、現在首都圏に17校舎展開している。『YTネット』が全国展開していることから、あえて『直営校』という呼び名が存在しているとも言える。直営校の講師は、大学生のアルバイトはおらず、講師の平均年齢が41歳と他塾と比べて高い。かつて成績上位者が集まった中野・御茶ノ水校舎も依然として残っている。

 

【四谷大塚ネット】 

 基本的にはYTネットと同様の法人契約の名称。四谷のカリキュラムと教材を自塾でしようできるという契約で、海外会員だけは、個人で契約できるかたちになっている。YTネットより、四谷からの干渉が強いかわりに、『復習ナビゲーション』(【復習ナビゲーション】参照)を中心としたインターネットを通じたサービスが充実している。 四谷大塚としては、YTネットから四谷大塚ネットへの移行を進めているとの見方もある。

 

 ら行

【リトルスクール】 

 低学年(1~3年生)対象の教室。1、2年生は週1回の授業で、隔週で算数・国語の演習となる。3年生になると週2回で、算数・国語が週1回ずつとなる。授業はいずれも1回75分で行われ、市ヶ谷校舎を除く全校舎で開講している。同じく低学年向けに『アルゴクラブ』が平成20年4月より開講されている。『アルゴクラブ』は数字ゲームや立体パズルを活用した「考える力」を養成することに目的を置いた教室で、早稲田アカデミーでも開講されている。四谷大塚では、中野・御茶ノ水・渋谷・津田沼・南浦和・新横浜の各校舎で開講される。

 

 わ行

 英数字

【80偏差値】 

 『合不合判定テスト』の結果で、対象校の合格可能性が80%となるための偏差値。例えば麻布中の80偏差値が「65」とした場合、偏差値65を取っていれば麻布中の合格率が80%になる、といった意味になる。その他「50偏差値」「20偏差値」とあるが、塾との面談などで使われる偏差値は「80偏差値」なので、50、20はほとんど使われることがない。日能研の「R4偏差値」と近似し、サピックスの偏差値とは多くて7,8の開きがある(サピックスの方が低い数値=厳しく出る)。

 

【e-四谷大塚】 

 インターネット上での成績閲覧システム。日能研のDI採点を意識した印象が強い。最大の魅力は『合不合判定テスト』の結果が4日後に閲覧できること。時期の迫った第3、4回においては、少しでも早く結果を見ることが志望校の最後の絞込みをするうえでも重要になる。外部生も登録することによって閲覧できる。こうしたシステムを実現できたことにもナガセの影響が伺える。

 

【YTネット】

 四谷大塚と提携塾を結んで、四谷大塚のカリキュラムに沿った学習指導を進めるシステムの名称。『予習シリーズ』を使って授業を進め、週例テストと名称が違うだけの『YTテスト』を受ける、といった完全四谷大塚準拠のシステム。現在は550以上の教室が提携しており、その代表格の『早稲田アカデミー』は、実績で本家を凌ぐ程の勢いがある。入会テストが存在する。

 

出典: 中学受験!パパとママの勉強部屋