中学受験に向く子どもの特徴3つ
(1)集中力がある
膨大な勉強量をこなしていくには相当な集中力が求められます。好きなことなら何時間でも時間を忘れて没頭できる子、体力がある子は受験に向いています。興味の対象がコロコロ変わってしまう飽き性の子には中学受験は難しいです。
(2)落ち着きがある
大人びた印象の子、物事を冷静に考える子は落ち着いて受験に取り組むことができます。反対に、精神的に幼い子、将来のことを考えられない子の場合、受験に熱が入らず受験を乗り切るのは厳しいです。
(3)学習意欲が高い
学ぶことが好きで、知識を掘り下げられる子は中学受験に向いています。
公立に向く子どもの特徴3つ
(a)好奇心旺盛
興味の対象が次々と変化する子は、受験勉強にエネルギーを投じるのではなく、公立で安心のある分野を切り開き、のびのび育てるのも一つの選択肢です。
(b)発想が豊かで地頭が抜群にいい
私立に入学すると、今度は大学受験対策の勉強がメインになる。枠にとらわれず自由に学ばせたほうが能力が活かせる可能性があります。
(c)地元との結び付きが強い
地元のお友達や親戚が多い場合、無理矢理引き離すと子どもの心に悪影響を及ぼすかもしれません。
決められたことをコツコツできる、大人びた子は私立向き、自由で発想力がある子は公立向きといえそうです。お子さんの成績、興味・関心から最適な進路を選べるように、ぜひ奥様と話し合ってみてくださいね。
出典: ハピマミ
中学受験、準備は何年生から?
中学受験について考え始めた方々に、中学受験準備をどのようにすると効率的かQ&Aの形で考えていきたい。対象としては小学校1年生から4年生のお子さんをお持ちの方々が主であるが、5,6年生にも一部は参考にしてもらえるのではないだろうか。
Q.中学受験、準備は何年生から?学校の勉強だけで十分?
A.一般的には新4年から、生徒によっては新5年生で十分。2002年からの「ゆとり教育」導入に伴う「学習内容3割削減」の影響で、受験準備は3年生から始めなくてはならないと言っている進学塾が多い。ある意味では正しいのだが、少子化による生徒数の減少をカバーするという経営的な側面も見逃せない。
先に「ある意味で正しい」と言ったのは、家庭で手をこまねいており何もしなかったらということだ。現在の指導要領では、算数の計算や漢字の読み書きについての練習がどうしても不足する。その場合は早期に塾でレベルアップする必要がある。そこで市販のドリルなどを使って家庭学習で補えば入塾する時期を遅らせることができるのだ。
また四谷大塚の「リトルくらぶ」、日能研の「知の翼」や進研ゼミなどの通信教育を受講するのも手だろう。
要するに
家庭学習の習慣をつくる
学校で不足する練習量を補う
ができればいいのだ。欲を言えばこれに加えて「教科に対する興味を持たせる」ことができれば言うことなし。
本格的な受験勉強は新5年から
新5年というのは4年生の2月を意味する。入試が始まれば6年生はいなくなるため、進学塾では2月に新学年進級となる。そして5年からが本格的な受験勉強なので、基礎学力のある生徒ならば5年からで入試に間に合う。
中学受験専門塾のカリキュラムは5年からの準備で受験に必要な内容を2~3度繰り返し学習するように作られている。1度では忘れてしまい不十分だからだ。それも4科生であれば4科目全てについて同じように繰り返される。その内容は中堅校ならば十分に合格可能なボリュームと密度になっている。
従って4年の授業は4年生なりのレベルで受験の範囲を一通り学習するカリキュラムをとるか、4年の学習範囲で入試に出題される分野を中心に、少しずつ受験体制に組み入れていくカリキュラムのどちらかであることが多い。
そこで先ほど述べた通信教育を利用したり、予習シリーズなどの教材のみを購入し家庭学習で準備する(家庭教師という手もある)ことにし、外部生向けのテストを受験して遅れを感じたら入塾してもよい。
私事ながら筆者の二女と長男は外部の無料テストで様子を見ながら、塾のテキストを家庭で学習する方法をとり、5年の夏期講習から入塾し受験まで通い、第一志望校に合格することができた。
受験勉強は体力がいる
塾通いはたいへん!
決まった曜日の決まった時間に塾に通うというのは子どもにとって負担であり、ストレスがかかるものだ。また学校の授業に比べると塾の勉強は「先取り学習」になり、子どもによっては学習した内容が混乱してしまうこともある。
子どもの性格や現在の学力、志望校についてよく考えた上で塾に入る時期を決めるべきだ。
出典: AllAbout
学年から始める中学受験準備[中学受験合格言コラム]
中学受験
いつから塾に通わせるべきか、迷っている親御さんも多いはずだ。早くしないと出遅れてしまうのではないかという焦りと、逆に、早すぎると弊害もあるのではないかという心配もあり、入塾時期については相談を受けることが多い。
<表>は、すでに中学受験を終えた保護者にアンケートを行い、入塾時期を学年ごとにまとめたものである。入試難易度ランクの高い保護者が多かったためか、3年生以下の割合が高く、6年生の割合が低い傾向があるようだが、入塾する学年は4年生が55%と最も多く、次は5年生が20%、3年生が11%、6年生と1年生が各6%、2年生が3%の順である。
難関中学校を狙うにしても、小学1~2年生から塾に通わせるのは早すぎるのではないかという話をよく聞くが、1年生と2年生からの入塾は合わせても10%に満たない。小学校低学年から本格的に受験勉強をさせることは、子どもの人間教育上、問題があるのではないかという心配だけではなく、それ以上に、中学入試までの長期間を受験勉強しつづけることができるのかを心配する親御さんが多いのではないかと思う。
小学3年生から中学受験をスタートする割合もそれほど高くはない。入試まで4年間あるが、中学受験で重要な5年生・6年生の時期に勉強に飽きてしまっては、早く受験準備を始めた意味はない。早く受験準備を始めることのメリットもあるが、それ以上にデメリットも大きいことを考慮すべきだ。小学4年生から塾に通う割合が最も多く55%と過半数となっている。過半数を占めるということは、塾も多数を占める4年生で入塾する生徒を中心にカリキュラムを作成するので、出遅れるという心配はないだろう。
もちろん、5年生で入塾する割合は20%もあるので、5年生からの入塾者に対応できるカリキュラムにしている塾が多いと思う。ただし、塾によっては、4年生までに入塾する生徒がほとんどの場合は、4年生で習ったことを前提として授業を行うので、5年生からの入塾者は、わからないことが多くて授業について行けないことになるので注意が必要だ。また、6年生が少ないのは、入試難易度ランクが高い場合、中学受験は少なくとも準備に2年間かかるからということもあるが、上記同様、それまでに習ったことを理解しているという前提で授業を行うので、授業について行けないことが原因だろう。
難関校では高い学力を求められ、早くから準備しなければ間に合わない場合もあるが、中下位校では、基礎学力を試す入試問題で塾に通わなくとも合格できる場合もある。一般的には5年生までに塾に通わせれば、出遅れるということはないだろう。小学生は身体的にも精神的にも成熟度の個人差が大きい。早い時期から塾に通うことに耐えられるかどうかは、子どもの体力ややる気によるので、我が子の状況によって決めるべきであろう。
【入塾時期の調査結果】
保護者アンケートの設問:いつから塾に通わせましたか?
学年 入塾時期 件数 %
1年生 1年:4月 ~ 1年:12月 4件 6%
2年生 1年:1月 ~ 2年:12月 2件 3%
3年生 2年:1月 ~ 3年:12月 8件 11%
4年生 3年:1月 ~ 4年:12月 39件 55%
5年生 4年:1月 ~ 5年:12月 14件 20%
6年生 5年:1月 ~ 6年:12月 4件 6%
計 71件 100%
出典: ベネッセ 教育情報サイト
中学受験のメリットとデメリット
中学受験のメリットとデメリットとしては、何があげられるでしょうか。
・背中合わせのメリットとデメリット
・一貫した教育方針
・中高一貫のカリキュラム
・生徒の学力偏差について
・経済的な負担
・中学受験の真のメリット
・背中合わせのメリットとデメリット
私立の中学校へ進学するメリットとデメリットは背中合わせのものです。人はそれぞれ個性があり、それぞれの価値観、考え方があります。ある生徒や保護者にとってメリットと感じることが、他方ではデメリットと感じられる場合もあるわけです。
「どのような中学校生活をおくっていきたいのか?」、「子供にどのような成長を望むのか、どういう大人になってほしいのか」、子供の性格や個性、家庭の教育方針・教育理念に照らしあわせ、中学受験をして、私立中学校へと進学することによっておこるさまざまな要素について判断していきましょう。
★一貫した教育方針
公立の中学校では文部科学省の指導により全国のどこの中学校へ進学してもほぼ一貫した教育方針に従った授業を受けることができます。ここで注意が必要なのはその教育方針は時としてブレることがあるということでしょう。「ゆとり教育」の導入、その結果としての学力低下、「ゆとり教育」への批判とそれに対する見直しなど国としての教育方針が右に左に振れているのは周知のとおりです。短期間で教育方針が変更になることによって教育の現場である中学校において、教師達の間で混乱があることもいかしかたないことかもしれません。
私立中学校の場合は、独自の教育方針を掲げています。私立中学の場合には公立とは違って一つの会社のようなものですから教育方針は重要な商品でありサービスです。学校の格を高めていくには質の良い教育を行い続ける必要があります。そこで私立中学は長い期間にわたって一貫した教育方針をもって生徒を育てて行くことになり、公立中学校に比べ教育方針にブレが少ないのが大きな違いだといえるでしょう。
★中高一貫のカリキュラム
私立中学の特色の一つとして中高一貫教育があげられます。私立中学校では中学校3年間、高校3年間の計6年間を使って、独自の教育カリキュラムを創造することができます。
授業時間の配分も6年間を有効に使い合理的に展開されます。高校2年生までの5年間で中学、高校の内容を学び、残りの1年間を使って大学受験に備えた学習をすることも可能になるわけです。
現在、公立の中学校は週休2日制ですが、私立の中学校の場合、土曜日も授業が行われます。授業時間も公立に比べると私立の方が多くなります。
時間的なゆとりということを考えると、影響するのは学習の面ばかりではありません。公立中学校へ進学した場合に比べると高校入試もない分、スポーツもじっくりと取り組むことが可能です。
★生徒の学力偏差について
私立中学校の場合、入学時の学力テストという方法によって入学する生徒を選抜するため生徒間の学力格差は比較的少なくなっています。入学試験は一発勝負ですので多少のずれが生じる場合もありますが、たいていはある程度の幅におさまるわけです。
また私立中学校では、習熟度によるクラス分けを行うケースもあります。習熟度に応じたクラス分けは勉強を教える先生の側からすると効率良く授業が進められるという利点があります。一方、生徒の側にとっても習熟度の高い生徒はより効果的に能力を伸ばす機会が得られ、多少習熟度が低い生徒についても授業についていけずにどんどん落ちこぼれてしまう、という危険性を減らす効果があります。
公立中学校の場合は生徒の学力に大きなズレがあるのはいかしかたないでしょう。わかる生徒はわかるし、わからない生徒は全然わからない。教える側の先生にとっては公立中学校は非常に難しい現場であると言えるかもしれません。
生徒の性格にもよりますが、公立中学校で成績が上位にいる生徒はその成績を維持しようとより学習意欲が高まる場合もあります。しかしながらあまり勉強することが好きではない友人達に影響を受ける場合もあるでしょう。その一方であまり成績が良くなかった生徒がよく勉強が出来る子につられて成績が向上していくケースもあります。
自分をしっかり持って勉強を進めることは公立、私立を問わず重要なことです。成績が特別に良い生徒はどのような環境でも自分で学習を進めることが出来る場合が多いのであまり影響は受けないかもしれません。いずれにせよ公立中学、私立中学での学力偏差に違いがあるということについては意識しておきましょう。
★経済的な負担
文部科学省は教育費に関する国の施策を検討・立案するための基礎資料を得るために「子どもの学習費調査」というものを平成6年度より隔年で実施しています。平成16年度の「子どもの学習費調査」の結果からみた公立中学校と私立中学校との学習費は下の表のとおりです。
<表1 公立中学校と私立中学校の学習費>
学校別 学習費総額 公私比率
公立中学校 1.405,278円 1
私立中学校 3,818,705円 2.72
<表2 公立高校と私立高校との学習費>
学校別 学習費総額 公私比率
公立高校 1.552,771円 1
私立高校 3,097,240円 1.99
中学校だけで考えると公立に比べると私立は2.72倍のお金がかかるという結果が出ています。私立中学に進学した場合は高校も私立となるので中学高校あわせた費用は6,915,945円となるということになります。中学高校とも公立の学校に進学した場合の費用をみると2.958,049円なので約2.3倍はかかる計算になります。
ここで公立の中学校へ進学したのち私立の高校へと進んだケースをみると合計で4,502,518円となります。このケースを基にして考えた場合には私立中学へ進学した場合は約1.5倍の費用がかかる計算です。
<表3 進学パターン比較>
進学パターン 学習費総額 比率
公立中→公立高 2.958,049円 1
公立中→私立校 4,502,518円 1.53
私立中→私立校 6,915,945円 2.34
結局のところ私立中学へ進学すれば公立の中学へ行って高校へ進むケースからすると最低約150万円は余計にかかることになります。この計算は平均値を基にした一例ですが、私立中学校への進学は経済的には負担が大きいことは間違いありません。
★中学受験の真のメリット
中学受験は数々のメリットがあり、またデメリットもあります。中高一貫教育、整った設備、環境の下で熱意ある指導を受けることができる、そんな私立中学の魅力は十分に理解することが出来るでしょう。しかし私立中学へ入学するには小学生という幼い時期に相当量の勉強をしなくてはならないというデメリットもあります。さて、中学受験の真のメリットとは何でしょうか?
我が子がどういう人間として成長していって欲しいのか?
我が子が大人として旅立つ社会はどういう社会であって欲しいのか?
子供達の未来の創造へ保護者としてはどう携わって行きたいのか?
中学受験を体験すると、親として考えなくてはいけないことがたくさんあることに気がつきます。子供の成績が上がらず悩んだりすることも多いでしょう。夫もしくは妻の受験に対する取り組みに不満を持ったりすることもあるかも知れません。夫婦間で会話が多くなったり、子供との会話も増えたりするという良い結果をもたらす場合もあるでしょう。
家族として一丸となって中学受験と取り組めば、もし受験の結果が望ましい結果にならなかったとしても、親としてすべきであった行動、意識、子供に対する接し方、社会との関わり方などさまざまな反省点に気がつくことでしょう。中学受験で子育てが終わるわけではありません。中学受験を通して経験したことは、その後の中学校、高校での生活にとっても大いに役に立つのは間違いないでしょう。
中学受験は決して楽な道のりではありません。しかし家族一体となって苦労した先には必ず大きな成果があります。たとえすぐに結果が出なくても中学受験を経験すれば、親も子も意識が変わるものです。受験を通して家族の絆やより良い社会の創造への気持ちが高まること。これが中学受験の真のメリットではないでしょうか。
出典: 中学受験の基礎手引き